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働く発達障害者を支える [発達障害]

廣 尚典 (産業医科大学産業生態科学研究所精神保健学)
永田 昌子 (産業医科大学産業医実務研修センター)

ストレス科学 2015,30,35-38

成人の発達障害、その中でも特に知的障害を伴わない例が注目を集めており、産業保健の領域においても、それに該当する労働者への支援の在り方が議論されるようになってきた。

就労後にその特性が職場内で顕在化したり、専門機関の受診を促され診断に至る例が少なくない。

抑うつ症状の再燃・再発により休業を繰り返す例の一部に、発達障害の特徴が見出されることが報告されている。

・指示命令が伝わりにくい
・言動が軽率
・不注意によるミス
・場の雰囲気がつかめない臨機応変の対応が困難
・常識が欠けている
・本質的でないところへのこだわりが強い
・協調性が乏しい

上司の視点

・業務内容の指示や進捗管理に手間がかかる
・他の部下や同僚の不満が高まる
・当該労働者が引き起こした業務上トラブルの処理に時間が取られる

特性上苦痛を強く感じる職場環境下で業務を継続することにより、あるいは、苦手とする職務を担当することにより、ストレスを高めて、他のメンタルヘルス不調を併発する可能性がある。

感覚過敏、聴覚などの選択的注意および自律神経系の脆弱性の問題、失認、協調運動に関する障害、社会性

職場において「発達障害」か否かをはっきりさせることは、
(本来は必要ではないが)
他の健康障害では当てはまらない特殊性の高い配慮が求められるため、診断名が示された方が対応を進めやすい。

ところが、状態像にあまり差異が見られない労働者間で、診断の有無によって、就業面の配慮がされたりされなかったりという事態が生じると、「診断がつけられた者勝ち」「つけられた者負け」といった雰囲気を生み、職場の士気、モラルに影響が及ぶことがある。

グレーゾーンの労働者は、就業上の困難を上司や産業保健従事者に臆することなく相談でき、適切ね対応が取られるという前提条件の下で、自らは該当することを申し出ずに就業を続けることができる仕組みが、支援の目指す方向としては妥当ではないかと考えられる。

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実は発達障害なのに、うつ病などの二次障害を併発し、休職を繰り返して退職に至る労働者が多いと思う。
障害者差別禁止法の施行によって、支援が受けられるなら、多くの困難を抱える成人の発達障害者が、進んで診断を受けられた方がいい。

同僚などの理解の促進は、どうしたら進むのか。

本人にも、周囲の人にも、障害への受容が必要だと思う。



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